CO_2-CO 雰囲気下における固体Cu 上のSiO2-Na_2O 液滴の動的濡れ挙動

摘要

はじめに これまで、高温融体における回復挙動を伴う動的な界面挙動(反応などにより一時的に劇的に濡れ性が 変化し、反応後濡れ性が元に戻る挙動)については主に酸化物液体中の金属液滴において観察されてきた[1]。本 研究ではCO2-CO 雰囲気中に一定時間保持後、Ar に雰囲気を変更した際、SiO2-Na2O 液滴が一時的に固体Cu と 良好な濡れ性を示し、その後接触角が戻る現象が観察されたので、その内容について報告する。 実験 Cu 板上にSiO2-40.7mol%Na2O 試料0.01 g を静置して900°Cまで昇温し溶融させる。まず、Ar 100 ml/min (s.t.p.) +CO2-CO ガス（CO2/CO=100/1）100 ml/min(s.t.p.)を流通させた状態で10ｈ保持して、スラグ液滴がCu 基板上にて 安定した液滴形状をとることを確認した。その後、炉内にAr ガスを流量100, 200, 300 ml/min (s.t.p.)にて流入、もしく は真空排気を行った。高温時のSiO2-Na2O スラグ液滴の輪郭形状を撮影した。