(S110)最適化手法を応用した熱間押出製管シミュレーション技術の開発

摘要

熱交換器などで用いられる高合金継ぎ目無し(シームレス)鋼管を安定製造するためには、熱間押出製管時の押出力·押出速度を適正範囲内に制御する必要がある。従来から、ＦＥＭ解析手法などを用いて押出力·押出速度の静的な関係性を解析することは可能であったが、制御装置の動作を含めて押出挙動を動的シミュレーションで忠実に再現することは困難であった。理由の一つとして、押出製管時の材料内部温度の推定が難しく、押出力·押出速度の特徴的な挙動を物理的に説明できないことが挙げられる。本報では、システム同定および多目的最適化手法を応用した熱間押出製管の動的シミュレーション技術の開発内容について述べる。