地中熱ヒートポンプを適用したLNG気化システムの性能評価と設計手法の開発: 第3報：シミュレーションを用いたハイブリッド地中熱ヒートポンプシステムの設計手法の検討

摘要

筆者らは既報において，液化天然ガス（LNG）の利用には再ガス化工程が必要であり，これに対して空気-水熱交換器（AWHEX）を併用した地中熱ヒートポンプ（GSHP）システムを用いることが有効であることを述べてきた．第1報ではGSHPを用いた気化の実証試験の結果について紹介し，第2報ではシミュレーションを用いたAWHEXを併用したハイブリッドGSHPシステムの地中温度抑制効果について紹介してきた．省エネルギーやCO_2排出量削減を実現でき，GSHPへの期待が高まって注目されている．但し，気化システムのように加熱の負荷が過多の場合，数百あるいは数千の地中熱交換器（GHEX）が設置されて長期的に運転すると，地中温度を下げる可能性がある．それに対して，本報では長期的な地中温度の変化を考慮し，空気-水熱交換器（AWHE）を導入したハイブリッドGSHPシステムを開発した上に，ハイブリッドGSHPシステムの設計手法を確立させる．