板圧延における租さ転写解析へのズーミング法の適用（ズーミング法を用いた表面粗さ転写の有限要素解析第3報）

摘要

調質圧延の目的の一つに、ロールの凹凸を鋼板に転写することによる板表面粗さの制御がある。 粗さの転写率はロール、圧延の条件、あるいは潤滑油の特性などにより変化する1）ため、その転写挙動を詳しく調べることは重要である。 本研究では、前々報2）で板の大きさに比べ極めて微小な領域の変形解析が可能であるズーミング法を剛塑性有限要素法に適用し、工具粗さの材料への転写挙動の解析が可能であることを示し、前報3）では工具と材料の間の摩擦係数が転写率へ及ぼす影響について調べた。 本報では圧延の解析にズーミング法を適用する手法を開発し、粗さ転写に関する表面付近の材料の挙動を調べた。