ブロー成形·シート成形の最近の動向：ボトルのブロー成形における最近の動向

摘要

包装容器の分野において，簡便に中空成形品を得られる手段であるブロー成形は，常に重要な位置を占めてきた．包装容器のブロー成形法には，大きく分けて2種類の方法がある．1つは，押し出した円筒形のパリソンを，直ちに金型ではさhでブローする，押出しブロー成形法（図1），もう1つは，射出成形法などであらかじめ成形したプリフォームと呼ばれる有底の中間成形品を，後工程でブロー成形する延伸ブロー成形法（図2）である．前者は主に洗剤，化粧品，食用油，調味料といった内容品に適用されている．主な成形材料として，PE（ポリエチレン），PP（ポリプロピレン）といったポリオレフィン材料が使用される．この成形法の歴史は古く，成形プロセスや，金型構造は比較的簡単である．そのため多層化が容易であり，EVOHなどの材料と組み合わせることで，ガスハリヤー性に優れたボトルの成形に用いられている．