高硬度難削材の超精密切削と研磨加工

摘要

これまで超精密加工技術は、さまざまな光学デバイスの発展とともに高度化してきた。図1に示すようにデジタルカメラやスマートフォンから光通信モジュール、医療用内視鏡、車載用赤外レンズなどのセンサシステムまで多岐にわたって非球面レンズが用いられており、キーパーツとなっている。近年はプラスチックレンズ化が進行し、プラスチックレンズが大勢を占めている。しかし、薄型化、安全·信頼性が必要な分野では、屈折率など光学特性の優れたガラスレンズが再認識され、そのニーズは再び大きくなっている。ガラスレンズはコストが高いため、成形型の加工の高精度化と高能率化が求められている。本稿では、高精度化·高能率化のためのセラミックスの超精密切削技術と超音波援用研磨技術について紹介する。