現場で活かす型材·熱処理：金型の溶接加工（1）－溶接加工の概要

摘要

近年の金型は、経費削減や資源の有効利用を目的にエネルギー消費量の減少化（Reduce）、繰返しの再使用（Reuse）と資源の有効利用（Recycle）を推進する機運が産業界においても高まってきている。各種の金型における溶接作業はこの目的を十分に満たす技術であるが、一般的には設計変更に伴う形状修正、リシンク（製品となるキャビティ部を完全に溶接肉盛りした後、機械加工により再作製して使用する方法）および局部補修溶接などに用いられている。なお後述するが、溶接部の健全性や安定性は溶接機、溶接施工法、作業方法や作業者の技量に負うことが多い。