プレス金型の意匠面における異形工具活用の可能性

摘要

今日、新車立上げ期間の短縮がますます求められており、当社の金型製作工程では早い段階で高い品質のパネルを試作部署へ供給することが求められている。そのため金型の加工面を高品位化することで、品質を低下させている手仕上げによる粗い砥石磨きを排除し、磨きを最小化することに取り組hでいる（図1）。当社では、高速加工機導入初期（約30年前）から独自開発のΦ50cBN工具を使用して、カスプハイトの低減と加工ピッチの拡大で、品質と加工時間を両立する技術を確立してきた。さらなる工具Rの拡大（大径化）は、これまでの方向性と合致するもので、異形工具適用の検討を開始した。本稿では、一部ではあるが適用開始のめどが整ったことから、その経緯について紹介する。