生分解性プラスチックのデータベース構築

摘要

環境問題やプラスチック廃棄物の処理問題に端を発して本格化してきた生分解性プラスチックの開発研究も早20年近く経ち、本格的普及の段階に入っている。 その背景にはカーギル·ダウのポリ乳酸の大量生産があり、市場への浸透が加速している面もある。しかしその一方で、生分解性プラスチックの認識に混乱が生じているのも事実である。 すなわち、生分解性プラスチックの役割として従来、環境保全とコンポスト化によるバイオリサイクルの2つが考えられてきたのに対し、ポリ乳酸では再生可能資源（植物資源）をベースとした資源循環型社会への貢献の性格が色濃く出ている。そのため、生分解性プラスチックの製品化を考える際に、環境中での分解性を重要視するのか、再生可能資源の積極的活用を図るのか、というように目的をどこに置くかをはっきりさせ、現在上市されているものの性質をしっかり把握することが重要である。