蛍光体の夢と現実

摘要

可視光の中で、特に赤·緑·青の三色の光のことを、光の三原色と呼ぶ。 これは、目の網膜内にある色を認識する三種類の錐体細胞が、それぞれ黄緑～赤、緑～黄緑、紫～青の波長に最も反応するためである。図1に錐体細胞の感度の波長依存性を示す。 人間が光の色を認識するときには、三原色の錐体細胞がそれぞれ光を吸収する割合から光の色を認識している。 人間の可視領域において同じ程度に三原色が含まれている場合に、人間はその光の色を「白」として認識する。 そのため、人工的に白色光を得るためには、三原色のすべてを含む幅広い発光スペクトルを持つか、または赤·緑·青の三原色でそれぞれ発光する材料が必要である。