日本呼吸器学会からの成ンJ市炎診療ガイドライン2017では,「医療?介護関連肺炎や院内肺炎では,まずは患者背景のアセスメントを行い,易反復性の誤嚥性肺炎のリスクがある場合や疾患末期や老衰の状態と判断した場合,個人の意志やQ0Lを考慮した治療?ケアを行う」ことを提唱している.これは,超高齢社会を迎えた日本の肺炎診療の限界と進歩を表しており,高齢者の肺炎診療における終末期の考え方に呼吸器学会としてはじめて言及した形になった.繰り返す誤嚥性肺炎を終末期肺炎とみなすことができるが,誤嚥性肺炎の明確な診断は困難な場合が多い.終末期の診療においては,医療者は十分な科学的証拠を提供し,患者側は将来の方針について事前に家族や医療者と共同で話しあう自発的なプロセス(advanced care planning)が重要である.
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