元気で長寿を享受することを目指す理論的·実践科学

摘要

私たち日本人は，その平均寿命が，男性が70歳代後半，女性が80歲代半ばと， 平均で約80歲という長寿を手に入れている.しかし60年ほど前の日本では，平均寿命はようやく50歲を超えたぱかりで，実は戦後のわずかな期間に日本人は30歳も寿命を延ばしているのである.人間にはどhなに努力をしても，どうすることもできない問題がある.とくに「老い」や「死」に関することは，決して逃れることのできないものの一つとして古くから考えられてきた.しかし今や， 個人の努力によつて「老化」や「死」の到来を多少なりとも遅らせることが可能な時代となっている.すなわち，老化の速度を緩やかにすることで，病気を排し， 健康で若々しく優雅に暮らすことが可能な時代になりつつある.