慢性便秘症の診断と一変わりゆく便秘治療一

摘要

慢性便秘症は，世界中に高頻度に認められる機 能性腸障害である。高齢化を背景に患者数は年々 増加している。患者の多くは長期にわたって何らかの日常生活上の問題を抱えており，著しいQOL の低下を認めることもある。しかし，「単なる便 秘」という認識のため，医療機関を受診しないと いう患者側の問題，安易に刺激性下剤を投与する 医師側の問題もあり，この結果，患者側も医師側 も大半が現状の治療効果に満足していない。