高齢者の背側転位不安定型橈骨遠位端骨折に対するintrafocalpinning法と掌側ロッキンクプレート法の治療成績の連続症例比

摘要

目的 高齢者の背側転位不安定型橈骨遠位端骨折に対する，経度的鋼線刺人固定術（intrafocal pinning 法）と，観血的整復内固定術（掌側ロッキンゲプレート）の臨床成績を比較　検討すること方法　60歳以上の背側転位不安定型橈骨遠位端骨折62例を対象とした.はじめの31例はintrafocal pinning 法にて治療し．その後の31例は掌例口ッキングプレート法にて治療した　検討項目は,手術後の経時的な関節可動域（ROM）,握力を測定し，X線計測は受傷時，術直後，最終調査時のradial inclination（Rl），volar tilt（VT).ulnar var-lance（UV）を計測した　また，腰椎の骨密度をDXA浅くdual energy X-ray absorp-tiometry）を用いて初診時に測定した結果 intrafocal pinning 群と掌側ロッキングプレート群間において,性別,年齢，経過観察期間，受傷時UV，腰椎骨密度,AO分類に有意差を認めなかった.掌側ロヅキングプレート法にて治療した群の術直接と最終調査時のUVには有意差を認めなかうた.一方　intrafocal pinning法にて治療を行った群においては，術直後のUVは最終調査時まで維持することができなかった　特に受傷帝のUV＞5mmもしくは,腰椎骨密度（BMD）＜若年成人平均値（YAM）70％の群においては,intrafocal pinning法では最終調査時まで∪∨を維持することができなかった　一方掌側ロッキンゲプレート法では,受傷時のUVの転位の程度や，腰椎骨密度に関系なく整復位を維持することガ可能であった　また掌側ロッキングプレート法は，intrafocal pinning法と比較しざ，早期よりROMと握力の改善を認めた 結論　高齢者の背側転位不安定型橈骨遠位端骨折にお痕て1掌側ロッキンゲプレニト法は．受傷時の転位の程度と腰椎骨密度に関係なく，整復位の維持が可能であった　また掌側ロッキンゲプレート法は，intrafocal pinning 法と比較して，早期よリROMと握力の改善を認めた.