JM台木利用のわい化栽特技術

摘要

1970年代前半から普及したM26や軋9を利用したリンゴのわい化栽培は、早30年になろうとしている。 わい化栽培は、新たなリンゴ産地の形成や軽骨規模の拡大に大きな役割を果たしてきた。 一方、マルバカイドウを補助板として用いた場合や、品種との組み合わせによっては、当初想定した以上に樹冠が拡大し、品質や労働生産性が低下するなど、台木利相法の何で幾つかの改善すべき点も明らかになった。マルバカイドウとM9の交雑によって開発された1M系台木は、日本の気象や土壌条件に適した優れたわい性台木と考えられる。 特に、挿し木発板性が高く、苗木が短期間に容易に育成できること、土壌適応性が高いこと、果実品質が良好であることなどから、岩手県では96年からJM7を、01年にはJM1を普及に移している。