ネギ葉楯病の発生生態と総合防除対策

摘要

北海道内の露地夏秋どりネギ（板珠ネギ）栽培地帯では近年、収穫期近くに出荷部位である中心葉が黄化して（図1）、著しく外観品質が低下する症状が多発し、栽培上の大きな問題となっている。本症状がネギ菓枯病の新しいタイプの病斑であることが明らかとなり、「黄色斑紋病斑」と命名した。　ネギ菓枯病は、ステンフイルム属という糸状菌による病害であり、その発生は古くから知られていたが、発生が問題になることはなく、ほとhど研究されてこなかった病害である。　そこで、本病の発生生態と防除対策に関する試験を実施したので、その概要を紹介する。