果樹研究最前線(73)リンゴ黒星病の防除体系　変更による防除回数削減

摘要

農薬が農産物の安定生産に寄与するところは大きい。 特に、病害虫に弱いリンゴでは農薬無くして経営は成り立たない。しかし、近年は農薬の多用に対する批判が強まり、環境に優しい防除体系や防除費の削減を求める声が高まってきた。 リンゴの病害虫防除で最も防除回数が多いのは黒星病で、青森県では平成七年の黒星病防除回数が一三回であった。 そこで、まず黒星病の防除回数を削減する目的で研究を開始した。 その場合、黒星病のみならず、他の病害虫に対する防除圧も低減させずに防除回数を削減するという、非常に困難な課題を背負わされている。