くだものマ—ケティング講座第1ー|回カンキッ作における加工事業拡大型ビジネスモデル(一一)—その構成要素とボイント—

摘要

前回は、加工事業拡大型ビジネスモデルを策定する上で事例としたS果樹園を対象として、その事業活動の実態を明らかにしました。その特徴は、次のような生産-加工.販売の各過程での活動と、その裏付けとなる経営資源において表れます(図1)。つまり、①自社内部で不足する高品質原料用果実を光センサー選果機によって厳選し、周辺農家から糖度別価格に基づいて買い入れます。②加工メー力ーをパ—トナーとし、原料素材の品質を損なわないよう外皮を剥いで搾汁する方式を用い、高級ジュ—スの他に個性化商品(デザ—ト.調味料等)、一般品を開発します。③全従業員による試飲販売を通して価値を直接伝達する一方、消費者意見を生産,加工にフィ—ドバックします。