抗がh剤治療に伴う「脱毛」と頭皮脱毛対策である「カツラ」に関する問題点

摘要

愛媛県がh診療連携拠点病院協議会では，四つの分科会（「緩和ケア」「がh登録」「クリティカルパス」「がhの集 学的治療に関する」分科会）を設置し協議?活動を進めている。今回，がhの集学的治療に関する分科会は，.化学療法後の 副作用である「脱毛」に焦点を当て，頭皮脱毛対策である「カツラ」についての情報を共有する目的で患者から医療者への 相談内容や対応を集計し検討した。その結果，がh患者は，①脱毛量や脱毛時のケアならびに発毛時期に関心を持つこと， ②頭髪以外の脱毛対策にも関心を持つこと，また医療者は，③要望があれば力ッラや販売店を知らせるといった受動的態度 に終始する傾向があることが示された。この検討から，①脱毛や力ッラについての説明や情報量の絶対的な不足，②がh患 者が社会復帰する際の脱毛を含めたサポート環境の整備の必要性，③医療職以外の専門職（理.美容師，カツラ取扱店，化 粧品メーカーなど）のがh治療への参入の必要性があげられた。