PEN樹脂の技術と用途

摘要

ポリエチレンナフクレート（PEN）樹脂の歴史は古く，1945年にイギリスICI社によって発明された樹脂である。日本では，1960年代に帝人㈱が繊維やフイルム用の素材として研究開発を進め，1970年代前半にはフイルムの量産を開始した。原料からフイルムまで自社内一貫生産という画期的な技術であったが，その当時はまだ市場が充分な大きさでなかったため，そこでの量産は短期に終了した。その後，1990年代になり新たな市場が開発され，PENフイルムの量産が再開される事となった。