トップランスによるガス吹き込みによって底の無い円筒容器内に発生する旋回現象

摘要

微量のオゾン化空気を混入させた気泡噴流は液体を均一に、かつ効率的に攪拌できることから、汚水汚泥、ダイオキシン処理などに実際に使用されている。 著者らはこの特性を利用し、海洋、湖沼などの閉鎖性水域において、底の無い円筒容器を用いた汚染堆積物の浄化装置の開発を検討している。 これまでに底の無い試験円筒容器内に設置したJ字型ランス、上吹きランスを用いた水モデル実験を行い、旋回気泡噴流の特性と、それらが現れる条件について明らかにしてきた。 しかしながら、上吹きランスで観測された旋回領域の境界は従来の底吹込みで発生する領域よりも狭くなった。 そこで本研究では底の無い円筒容器内に設置した上吹きランスによる旋回気泡噴流の発生領域の境界について、これまで行われてきた研究結果を基に実験式を導くとともに、旋回噴流の特性について考察する。