分子動力学法シミュレーションによる鉄固液界面エネルギーの解析

摘要

分子シミュレーションによる固液界面特性の検討例は，Lennard-Jones系やEAMポテンシャルによるNi系の界面エネルギー導出などがあるが，鉄及び鉄系合金に関しては，あまり詳細に検討されていない，本研究では，著者らがオリジナルに構築した鉄－鉄間多体ポテンシャルを用いた分子動力学法シミュレーションにより，鉄固液界面を再現じ，界面エネルギー，界面領域長を導出した．その際，従来のバルクとのエネルギー差から界面エネルギーを求める方法は用いず，熱力学関係式に基づき，平衡界面における系の化学ポテンシャル分布から界面を決定した．