速効型および起草効型インスリン製剤

摘要

糖尿病におけるインスリン治療は,原則として食事摂取に対するインスリン分泌を補うprandial (bolus) insulinと基礎分泌分を補うbasalinsulinよりなる. prandial insulinは食事摂取に対する正常な内因性インスリンの分泌反応の再現を目的として使われる.従来, prandial insu-linとして用いられてきた速効型ヒトインスリン(ヒューマンレギュラーインスリン)は皮下注後その作用は,2-4時間でピークに達し,5-8時間続くが,このインスリン作用のピークの立ち上がりは生理的なインスリンの分泌に比べると明らかに鈍く,食直後の血糖の上昇を抑えるという点では不十分であった.