あらたな血小板活性化受容体CLEC-2の 血栓止血における多彩な役割

摘要

血小板凝集を惹起する受容体は，トロンビン受容体，トロンボキサンA2受容体，ADP受容体な どのG蛋白結合型7回膜貫通型受容体(G protein-coupled receptors ： GPCRs)と，コラーゲン受容 体をはじめとするチロシンキナーゼ依存性受容 体，の2種類が存在する.2006年に，血小板活性 化蛇毒蛋白口ドサイチンのレセプターとしてあら たな血小板活性化受容体C-type lectin-like receptor 2(CLEC-2)が,我々とSteve P. Watson らの共同研究によって同定された.ロドサイチン がCLEC-2を介して強力な血小板凝集を惹起す ることや，ヒトではその発現がほぼ血小板.巨核 球に限られることなどから生体内で血栓止血に大 きく寄与していることが予想された.その後，