東南海巨大地震に係る大震法の40年振りの改訂と東北大震災の復興

摘要

9月9日，政府の中央防災会議は駿河湾周辺を震源とする東海地震に備えた大規模地震対策特別措置法（大震法）の抜本見直しを話し合う有識者会議の初会合を都内で開いた。 東海地震が単独で起きるのではなく，東南海， 南海地震と連動した南海巨大地震（マグニチュー ド8級と想定）が発生する場合に備え，対象範囲 を関東から九州まで拡大する。対象の拡大は，南 海トラフ大地震が西暦600年以降100年から200 年の間隔でM8クラスの地震で起きており，これがフィリピン海プレートが日本列島の下に沈み込 むことで発生する地震であることも明らかになっ ている。フィリピン海プレートの沈みは地球全体 のマントル対流の一部であるので，他の震源地震 を巻き込む南海トラフ巨大地震は将来にわたり起きる地震と見なされている（図）。