ヘルスケア·生活支援システムのトライアルに向けて：高齢者の健康と心をつなぐ無線技術

摘要

近年，高齢者向けの住宅施設が増加傾向にある．そのような住居への入居者を対象とした生活支援システムとして，IEEE 802.15.4にて規格化されている短距離無線通信のZigBeeを用いたバイタルデータと位置情報推定システムを提案する．本研究では，生活支援システムのトライアル実験に向けて腕時計型のバイタル情報取得端末を開発した．この端末は，バイタルデータとして脈拍と血中酸素濃度を計測し，ZigBee経由送信，外部ネットワークで情報収集する仕組みである．外部ネットワークでは，これらの情報から身体異常を判定し，警告を表示する．最終的には，トライアル実験によって本システムの有効性を確認するとともに，高齢者の生活の質の向上を目指す．