ユーザの行動評価に基づく仮想世界の動的生成

摘要

個人的な関心や嗜好の多様化している近年において，利用者の誰もが満足する仮想空間を利用したコンテンツを提供することは難しい問題である．そこで本手法では，まず仮想空間を構成するオブジェクトに関連するキーワードを付与し，これらのキーワードからオブジェクトを連想するためのネットワークを生成する．次に，ユーザの位置や滞在時間といった情報からネットワークを評価して，ユーザが連想する可能性のあるオブジェクトを動的に提示することで，ユーザの興味を反映した仮想空間を生成する．本稿では，仮想空間を用いたコンテンツの一例として仮想美術館を構築し，本手法の有効性を確認した．