自発的·自動的サッカードで生じる時間順序判断逆転へのサッカード距離はよる影響

摘要

眼球運動の実行中や実行前後には時間間隔や時間順序の知覚が変化する諸現象が先行研究により報告されている。たとえば、高速な眼球運動（サッカード）を実行する直前にミリ秒オーダーの間隔で生じた2つのイベントの順序が逆転して知覚される現象がMorroneら（2005）により報告されている。本研究ではこの現象について、注視点がサッカードターゲット出現時に消失しない条件と消失する条件とを比較する。さらに、注視点からサッカードターゲットまでの距離を複数設定し、時間順序判断へのサッカードの性質による影響を検証する。