印象変換ベクトル法による顔の高次印象合成法の心理学的評価

摘要

印象変換ベクトル法（小林ら，2004）は，顔画像の印象を変換することを目的として提案された画像合成法である．印象変換ベクトル法の手順札　 まず，形状とテクスチャ情報に分けて表現された顔画像の多次元ベクトルに主成分分析を施し，次元を圧縮する．次に，Fisherの線形判別法を用いて定義された印象変換ベクトルにより変位を行うことで，顔の印象を変換する．本研究では，S工）絵により得られる顔の印象を規定する主要な3因子（評価性，活動性，力量性）の中で，先行研究で未検討であった活動性と力急性に着目して印象変換を行った．生成された画像に対してSD故による心理評価実験を行った結果，括動性印象変換を施した場合は「活動性」の因子得点の変化が重み係数の変化と最もよく線形に対応していた．力量性の印象変換を施した場合は「力量性」の因子得点の変化が重み係数の変化と最もよく線形た対応していた．この土とから，活動性印象の操作ならびに力量性印象の操作における印象変換ベクトル法の有効性が示された．