マイクロバブルとクリーンテクノロジー：マイクロバブルの医療への応用と可能性－未病とアンチエイジングへの期待

摘要

これまでに、マイクロバブル(MB)の生物作用として、牡蠣やホタテの成長促進作用が認められている。 しかしながら、これらのMBの生物学的作用の発現機序には、不明な点が多い。 MBは、陰圧下で生成されるが、それが液体内で上昇する過程で、周囲から加圧され、いわゆる断熱圧縮が起こるために、バブル内の気圧や温度は著明に上昇する。 また、MBは、発生時の静電摩擦作用により、表面に陰性荷電を有するので、陽性荷電を有する生物表面と結合しやすいという特性を有している（図1）。 さらに、MBが破裂する瞬間に、光を発することが明らかに成っている。 要約すれば、MBは、生物表面に付着しやすく、破裂すると局所で、光熱反応を起こすことになる。本稿では、このMBの物理化学特性が、生物学的作用とどのように結びつき、また、この作用は医療にどのように応用できるのかについて述べる。