第3章 SWR,インピーダンス,抵抗,リアクタンスなどを測定できる：アンテナ·アナライザの製作

摘要

アンテナ·アナライザは，アンテナ，伝送路，同調回路，フィルタ回路などの，定在波比(SWR)，インピーダンス（純抵抗分およびリアクタンス分），周波数などを測定できる携帯型のツールです．SWRアナライザとか，RFアナライザとも呼ばれます．1994年ごろに米国MFJ社が発売したのを皮切りに各社から類似の製品が発売されています．写真1は現行品のMFJ-259Bで，写真2が製作したアナライザです．測定できる周波数範囲は，HF～UHFと広範囲です．小型のためアンテナ給電点でインピーダンスを測定でき，アンテナの調整などに威力を発揮します．また，同軸ケーブルなどのロス，電気長の測定などができ，無線システムの効率よい構築やメンテナンスにかかせない測定器の一つです．回路は，おもに高周波発振器とSWRブリッジで構成され，SWRブリッジでインピーダンスを測定することにより，さまざまな測定値を得ることができます．