冷間圧接法による積層型5052アルミニウム合金/チタン複合材料の作製

摘要

地球上での存在量が比較的豊富であるアルミニウムとチタンの密度は2.7Mg/m~3，4.5Mg/m~3といずれも軽量な実用金属であり，チタンの比強度の高さは特に注目されている。 両金属は耐食性にも優れており，さらに，アルミニウムは電気や熱の伝導性にも優れている。 両金属からなる複合材料は，軽くて強い，すなわち比強度が高く耐食性に優れた構造材として期待されるため, 運搬用機器や福祉用機器の部材として有望である。 固相法で両金属からなる複合材料を作製する場合，製造温度が高温になると接合界面に金属間化合物が生成し，得られる複合材料は脆性的な挙動を示す。一方，低温における作製では，城田らが冷間圧延によるAl/Tiクラッド板の作製を試みているが，圧延中にチタン板が破断し，接合不可であることを報告している。