消石灰の消毒効果とこれを適用した漆喰壁

摘要

当社は栃木県葛生地区に自社石灰　鉱山（写真1）を持ち、工場を隣接し　て漆喰の製造を行っている。漆喰以外にも石灰質肥料、石灰系地盤改良材の製造を行う。　本年は、宮崎県南部で発生した。蹄疫の防疫·消毒のため、大量の消石灰が使用された。当社で製造する消石灰ももちろん使用され、宮崎県以外の地域での予防措置としての出荷も目立った。口蹄疫は家畜伝染病の中では最も感染力の強い疾病であり、感染した1匹の豚は1日に4億個のウイルス粒子をまき散らし、10粒子で牛を感染させることが報告されている1）。昨年2009年はA型のH1N1亜型に属する鳥インフルエンザウイルスがと卜の間で感染し、大流行した。防護服を装着し、消石灰を散布する様子が報道されたのはまだ記憶に新しい。このウイルスは一般的にと卜に直接感染する能力は低いが、ヒトインフルエンザと混じり合い、ヒト間で感染する能力を持つウイルスが生まれると指摘されている。