宍道湖産しじみ貝殻を原料とした漆喰の物性に関する研究その2石灰石微粉末を混入した漆喰

摘要

住宅建築において快適な室内環境を保っためには、室内の温湿度と空気質の制御が極めて重要である。特に、多湿度空間においては、建材から放散される揮発性有害物質(VOC)等による健康被害が社会問題となっている。これらの健康被害を防止するためには、室内の換気システムのほかに建材の調湿機能の向上と無害化技術の確立が重要となる。そこで、筆者等は、これまでに日本の伝統的建築に使用されてきた漆喰に着目し、廃棄物として埋立処分されている宍道湖産大和しじみ貝殻を原料として漆喰を作り、建築への適用の可能性について検討を行っている。前回は、漆峻の製造方法、調合と物性に関するについて報告した。本研究は、前回の結果を踏まえ，リサイクルを考慮して石灰石微粉末を混入した漆喰をし、その調合と物性および吸放湿性に関する実験を行った。