生体材料への応用を期待されるリン酸系ガラス

摘要

生体材料（バイオマテリアル）と生体組織工学（ティシューエンジニアリング）の分野では、基礎研究とその臨床への応用研究が活発に行われている。 そして生体材料と細胞との相互作用に関する新しい知見が、高い生体活性を持つ移植材料の設計指針を構築する上で大変役立っている。リン酸系ガラスはこれらの生体材料の一つとして、硬質の生体組織だけでなく、柔軟な生体組織用の移植材料として大きな期待が持たれている。 受動的で化学的に不活性な移植材料から、活性で分解可能な移植材料への変化が、生体組織工学では重要になって来ている。