実験用リファイナの改良操作によるサトウキビバガスとアブラヤシ空果房など非木材繊維からの乾燥サーモメカニカルパルプの製造

摘要

機械的解繊処理で収率90％程度のパルプを得られるこ とは，アブラヤシ（Elaeis guineensis）の空果房（EFB）を利用する上での有利な点である。サーモメカニカルパルプ（TMP）の解繊では，製紙特性に適するように機械 力で個々の繊維を分離して処理する。処理温度を高くす ると，繊維を軟化する効果を高め，初段の繊維分離を容易 にしてフィブリル化しやすくなること，またフィブリル 化が進んで単繊維特性が改善されることが広く知られて いる。理想的な解繊処理では，細胞間ミドルラメラと細胞 壁の外層部分が単繊維（細胞）壁から除かれ，良好な結合 を形成する繊維と微細繊維が作られる3）。熱軟化を良くすると繊維長を維持することが可能である。