希ガス物性がキャビテーションバブル温度と超音波化学作用に与える影響

摘要

高温高圧の微小気泡を超音波で生成させるためには、気泡をどのように圧縮崩壊させるかが重要であり、超音波の音圧や気泡内に含まれるガスの物性は特に重要なパラメータと考えられている。 例えば、これまでガスの熱伝導度の値が大きければ、気泡の圧縮崩壊時に熱が逃げるため、気泡温度が高くなりにくいと一般に考えられている。しかしながら、現在においても超音波キャビテーションの雰囲気ガスの影響は不明の点が多い。 本稿では、「雰囲気ガスの熱伝導度がバブル温度に与える影響」、と「ガスの溶解度が超音波化学作用に与える影響」の最近の報告例を紹介する。