計測標準の国際化--鉄鋼試料による分析技術のCCQM国際比較

摘要

メートル条約の下で、CIPM（国際度量衡委員会）にCCQM（物質量諮問委員会）が1995年に設置された。 グローバルMRAの流れの中で、各国間の化学計測の同等性を技術の観点から証明するために、GCQMではこれまでに様々な種類の国際比較が企画·実施されており、その中の1つとして、「低合金鋼中の少量成分（Cr、Mn、Ni、Mo）の定量」（GCQM-P25と呼ばれるパイロット研究）が2002年に行われた。 このCGQM国際比較については、産総研（NMIJ/AIST）が、NIST（米国）、BAM（独国）とともにパイロット研究所ということで幹事を務めている。基幹比較とは違ってパイロット研究へは標準研究所（NMI）の他にも能力のある機関の参加が認められており、実際にCCQM-P25ではNMI以外に数多くの機関の参加があった。 後述の技術プロトコルでは、CCQM-P25と併行して別の比較を実施する枠組みを示しているが、何がCGQMの枠内で何が枠外かの線引きは幾分あいまいである。ともかく参加した全ての機関が共通試料を同じプロトコル、同じ締め切り巳で実施したのは事実である。 なお、CGQMやGCQM国際比較全般については、国際度量衡局（BIPM）のホームページ（http：//www.bipm.fr/）を参照してほしい。