β型チタン合金の機械的性質に及ぼす加工熱処理の影響

摘要

β型チタン合金は、冷間加工性に優れまた時効熱処理により高強度化が可能なことから、ゴルフクラブのフェイス、メガネフレーム、自動車用バネ等、軽量で強度やバネ性が必要な部位に多く使われてきている。 近年β型チタン合金の強度·延性バランスを向上させるために冷間加工、溶体化と時効熱処理を複雑に組み合わせた様々な製造方法が提案されているが、高強度財で伸び、絞りが十分でなかったり、プロセスが複雑で実用が難しいなど様々な問題点がある。 そこでプロセスが比較的簡単で、延性をあまり劣化させずにβ型チタン合金を高強度化する手法として"α十β域加工→α＋β域溶体化→強冷間加工→時効"を検討し、機械的性質を評価したので報告する。