(J011)α+β型チタン合金の焼入れマルテンサイト組織と機械的性質に及ぼす合金元素の影響

摘要

α+β 型チタン合金では、溶体化焼入れによりα’マルテンサイトやα”マルテンサイトが形成され、低ヤング率化や制振性の向上など、特徴的な材料特性の変化をもたらす。これまで、Ti-Nb 合金の両マルテンサイトの境界組成前後の組成について、組織と特性の相関関係を検討してきたが、その相関に関して不明確な点も残っている。さらに明確化するために、他のチタン二元合金におけるマルテンサイトの構造とその特性の相関について比較検討することによって相違点が顕在化し、相関がさらに明確化できると考えられる。そこで本研究では、両マルテンサイトの境界組成前後のα+β 型二元チタン合金、Ti-Nb-Al 合金の焼なまし材及び焼入れ材を用いて組織と機械的性質を調べ、その相関関係について検討することを目的とした。