メソポーラスカーボン担持パラジウム触媒による鈴木-宮浦カップリング反応でのマイクロ波加熱の効果

摘要

マイクロ波加熱を利用した触媒反応では，マイクロ波増感能の高い触媒担体や溶媒を選択することで反応を迅速化できる可能性がある.本研究では，規則性多孔体であるメソポーラスカーボンCMK－3にパラジウムを担持した触媒を調製し，鈴木－宮浦カップリング反応をマイクロ波加熱下で行った.マイクロ波加熱では，オイルバス加熱の場合に比べて迅速に反応が進むことがわかった.とくにDMFと水を等量混合して溶媒した場合，均一に加熱された混合溶媒への基質および無機塩基の両方の溶解性が高くなることで，単独溶媒の場合よりも高い活性が得られることを見出した.