モンモリロナイト層間を利用したサブナノPd粒子の調製とアリル位置換反応への応用

摘要

サブナノメートル領域の微小な層空間をもつ無機結晶モンモリロナイト層間へpd種を導入し，これまで調製困難であったサブナノサイズのアd粒子を，層閣内で有機配位子などの安定化剤を用いずに調製した。 この層間で調製したサブナノPd粒子げd－mmont）は，アリル位置換反応に高い活性を示すことを見出した。 本触媒系では，従来，必須であったホスフィンなどの有機配位子を添加する必要がなく，さらに，安価で安全な水溶媒でも効率よく反応が進行する．サブナノPd粒子では，配位不飽和性の高いPd種が存在するため，かアリル中間体が形成されやすく，本反応が効率よく進行したと考えられる．