未来の美肌（11）生体リズムと皮膚の再生

摘要

19世紀，米国の発明家トーマス·エジソンは，電気の配電システムを構築し，街に電灯をともすことに成功しました。その後,家庭に電気が供給され，照明器具が進歩し，世の中は便利になっていきました。いまや室内は数千ルクスの明かりでこうこうと照らされ，夜中でも24時間営業のコンビニエンスストアで買い物ができ，電気のおかげで私たちの活動時間は格段に増えました。エジソンの功績の偉大さは言うまでもありませんが，一方で明暗を自由に操れる人工的な生活環境は，私たちが長年培ってきた生活のリズムにズレを生じさせることにもなりました。かるい時差ボケ程度ならまだしも，ズレがひどくなると，身体や精神は異常をきたし，何らかの病気につながる可能性も指摘されています。