VOC削減に取り組むわが社の塗料·塗装システム：耐熱塗料におけるVOC削減の取組み

摘要

周知のとおり、水は6B族の同族水素化合物に比べ、かなり異なった性質を持つため、蒸発潜熱が高い、表面張力が高いといった特殊性があるほか、塗料中の溶媒としての機能を果たした後大気に蒸発する際、温度·湿度によって蒸発速度が大きく左右されるという困難な課題があった。 これらの諸問題を克服し、従来の水性無機塗料に加え、一般的な溶剤型塗料と同じような特性、作業性を持つ水性耐熱塗料（サーモジンAHPシリーズ）を上市することができた。 揮発分中の有機溶剤量を約90％削減しているので、仮に年間塗料使用量10tであると大気中に放出する有機溶剤を3～4t削減できることになる。 現在多くのユーザーで有機溶剤排出量の自主的な規制（総量規制）が行われおり、少しでも削減しようという動きが活発になっている。 特殊塗料（機能性塗料）といわれる耐熱塗料ではあるが、弊社もこの削減目標にむかって各ユーザーの一助になればと水性塗料をご提案させていただいている。 今回、耐熱塗料における水性化のポイント及び水性耐熱塗料の特性についてまとめた。