ビート周波数追尾フィルタを用いたFMCWレーダの性能評価

摘要

従来のFMCW (Frequency Modulated Continuous Wave)レーダで目標の距離と速度を得るには，周波数変調が異なる2つの送信信号に対するそれぞれの観測期間（フェーズ）で，同一目標に対応するピート周波数が抽出される必要がある．一方，提案するピート周波数追尾フィルタを用いたFMCWレーザでは，いすれか一方のフェーズで抽出されたビート周波数のみで距離と速度を得ることができる．本報告では，2つのフェーズにおけるビート周波数の抽出特性として，条件つき確率による特性モデルを導入し，提案方式では従来方式よりも目標検知確率が高まることを示す．さらに，シミュレーションによる評価を行なった結果，提案方式の目標検知確率改善を確認した．