小型トラック車内音長時間暴露時のシート振動が眠気に及ぼす影響について

摘要

高速道路上でのドライバの居眠りは，致命的な事故につながる例が多々あるため，これを防止する方策を検討する必要がある。 著者らは，これまでに高速道路を時速100km/hで走行中の小型トラックの車内音とシート振動を防音室内で再生して被験者に長時間暴露し，シート振動レベルの大小が被験者の眠気にどのような影響を与えるかを調べてきている。 本稿では，高速道路を時速100km/hの一定速度で走行し車内音を長時間暴露されているドライバの眠気に，シートの低周波数域の振動成分と生理学的データが与える影響を調べるため，防音室内に設置したドライビングシミュレータを用いて眠気の主観評価実験を行った結果について述べる。 その際に眠気評価と同時に測定した生理学的データは，心拍数，脳波，皮膚電位などである。