自動車の騒音振動における有限要素法の解析事例

摘要

日産では解析評価をデジタルロット，従来の試作ロットをフィジカルロットとしている。 デジタルロットは，従来の試作ロットの実験評価と同様に，詳細な検討に用いられるようになっている。 このデジタルロットで殆どの検討を実施し，対応を終了することができれば開発期間は大幅に低減できる。 このためデジタルロットでのCAEの期待はさらに大きくなっており，FEMの役割も変化している。ここではCADの最近の事例を紹介する。 強度解析や衝突のシミュレーションは紹介されている例が多いので，ここでは騒音振動性能のモデルを説明する。 またデジタルロットの目的のひとつである最適化の現状を説明する。 なお，ここで解説している内容は，製品の開発の観点では他の産業にも共通な課題と考えられる。