防火材料としてのグラスウール吸音材

摘要

平成12年の建築基準法の改正において，求める性能を明示する「性能規定」化が行われ，不燃材料，準不燃材料，難燃材料も大きく変わった。新たにNMに始まる不燃認定番号となり，15年が過ぎた昨年末の時点で認定数は4000件を越え，改正前の状況からすれば隔世の感となった。認定された不燃材料には，建築内装仕上げ材·下地材や，空調ダクトなど多くの材料が含まれ，吸音目的の仕上げ材も決して少なくない。本稿では，防火材料としての吸音材料を，改めて平成12年の建築基準法改正の性能規定化を見返し，音環境への対応の変化の現状について述べてみたい。