シンプルだけど驚きの防振効果：ダンピングコイルばねがもたらす新たな輸送

摘要

航空輸送は、製造業のグローバル化には欠かせない存在である。部品の不足や取替えによる製造ラインストップを避けるためには、世界を3日程度までで結ぶ輸送手段は、円滑な生産のいわば命綱とも言える。但し、航空コンテナに搭載した輸送は、離着陸などによる振動や衝撃で、貴重な部品が傷つく危険もあり、「防振」は古くて新しい課題として物流事業者を悩ませてきた。経済のグローバル化は、部品生産の国際分業も加速させた。それにより欠品のリスクも増幅された。安定的な生産体制には、航空貨物による、早く確実で安全な輸送の価値はますます高まっている。本稿では、これを支える「防振」技術について、その開発経過や苦労などを述べてみたい。