北東アジアから見たシベリア鉄道ネットワーク～中ロ国境地域の動向を中心に

摘要

2000年代に入ると、韓国企業と中国企業は、積極的に対ロシアビジネスを展開し、TSRルートを利用して家電や自動車、現地生産用の部品、建材、日用雑貨をロシア·中央アジア向けに大量に輸出している。そして、2000年代半ば以降、日口貿易の急増に伴い、日本企業も自動車の輸出などでTSRルートを活用するようになった。ロシアの輸出入TSRコンテナ貨物量をみると、日中韓3ヵ国のいずれも、2005～2008年は順調に伸びていた。2009年は世界金融危機の影響で大幅減となったが、2010年以降は回復基調で推移している。とくに、中国発欧州向けコンテナ貨物の伸びが著しい（図1）。